建築エピソード~医院併用住宅~

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医院併用住宅を建て替えのお医者様へ

医院設計・自宅設計で必要なこと

「アーキネットデザイン」の建築実例
~医院併用住宅~

医院併用住宅の設計や建築においては、医療分野に対する専門的な知識も必要です。また、患者様が通いやすい「医院」でありながら、お医者様もそのご家族も心地よく暮らせる「家」でなければなりません。医院併用住宅の設計を手がけた実績が豊富な「アーキネットデザイン」なら、お医者様の目線に立ち、医院の動線と生活動線、プライバシーを意識した快適な建物を実現いたします。

こちらのページでは、一都三県で医院建築・医院設計・医院併用住宅設計を承る当事務所にご依頼いただいたお客様とその医院併用住宅の実例を、エピソードをまじえてご紹介します。こだわりがいっぱい詰まった建物を、ご覧ください。

Case1内科・小児科の場合T医院様(埼玉県)

親子で支える地域診療と快適な住まいの両立

コンセプトとデザインへのこだわり

この家は、建て替え前は住宅部分(母屋)が明治33年築の木造建築、診療部分が築30年程度の重量鉄骨造という構造でした。
息子さんが勤務医を辞めて実家の医院に入ることになり、それに合わせて建替えることに。お父様(大先生)の希望は、古い家の雰囲気を残したいというもの。それに対し、息子さん(若先生)は「患者様に取って快適な医院にしたい」のことでした。
いずれにしても、この家で生れ育った2人には、この家に対する並々ならぬ愛着があると感じました。

そこで、慣れ親しんだ古い木造建築のよさを新しい建物にも継承するため、従前の座敷の天井や脇書院、違い棚といった内装材の再利用をご提案しました。同時に、耐震性・耐火性・耐久性などを備えた高性能な建物であることも重要なご希望でした。なぜなら、建て替え前の母屋はそれらが備わっていたからこそ100年も使ってこられたのですから。

こうしたご希望を実現するため、構造躯体は鉄筋コンクリート造とし、建物内部にはコンクリート壁がない工法を選択しています。これによって、将来の設備変更や家族構成の変化などに対応出来るようにしました。「外はコンクリートなのに、内は木の家」とも言える建物が完成しました。内装では再利用の古材に加え、無垢の床板、洋風しっくいの壁と天井といった自然素材をふんだんに使用しています。待合室のオリジナルソファー、受付や待合室に置かれたガラス装飾など、先生の趣味が活かされた内装デザインである事も特筆すべきポイントです。

苦労した点

この医院は、父である大先生(小児科中心)、息子である若先生(内科中心)、娘であるお手伝い先生(消化器中心)と、3人の先生がいる医院です。

当然ですが世代も大きく違い、専門科目も診療方針も、患者様の年齢層もそれぞれ異なります。
それらを強引にまとめて形にしようとすると、医院運営がうまくいかなくなることも多いのですが、それらを「同じにするところ」と「違っていてもよいところ」に明確に区分しながら、一つの医院建物にまとめました。その結果、3人のドクターそれぞれにとって「自分らしい診療所」と言っていただけるような建物ができたと思います。

お客様の声

新しい医院併用住宅が完成し、引っ越す際には、「新しいのに懐かしい我が家ができた」とご家族の皆様からたいへん喜んでいただけました。また、家族全員が支える医院、地域に根差した診療を目的にした医院であるからこそ、家族それぞれの思いやこだわりも大きいもの。「(それらを)すべて受け止め、的確に調整しながらうまく形にしてくれた」と感謝されました。